就活に忙しい今だからこそ呼んで欲しい本
就活生は、就活のための知識や技術を習得するために本を選ぶことがあっても、それ以外の目的で本を読んでいる暇なんかないという状況かもしれません。
しかし、私も就活時期を振り返ると、人生の糧になる本こそが自分を豊かにし就活にも活用できたことを思い出します。
本を読むことによって就活に対するモチベーションが上がるだけでなく、グループディスカッションをする際のネタにもなります。
また、面接では最近読んだ本やこれまでに感銘を受けた本などを聞かれることも多く、お気に入りの何冊かについて自分なりの見解を持っておいても損することはありません。
旅好きパパではありますが、ここではあえて旅には関係のない就活生にこそ読んで欲しいおすすめの本を3冊紹介しましょう。
金持ち父さん貧乏父さん
10年以上も前にベストセラーとして話題になった本です。
大学生の頃は、やりがいのある仕事というよりも人よりも高い収入を得る仕事に就きたいと強く思うものです。
誰もが金持ちになりたいと思うのはごく自然なことでしょう。
この本は幼い頃の著者が、勤勉だが金に不自由していた実父ではなく、裕福な友人の父親から金持ちになる方法を教えてもらうというものです。
仕事にやりがいを見出しコツコツと勤勉に働くことが当然とされていた日本の古い考えと同様の思考をする実父とは真逆の友人の父の話は、マネーリテラシーを磨くための教えがちりばめられています。
「金持ちを金のために働くのではなく、金を回して自分のためにお金を働かせる」
「仕事とは他の人のビジネスのためにすること、自分なりのビジネスを持つことが大切」
「学ぶために働いて常にスキルアップを目指すことが大切」
など、発想を転換しなければただ生涯働き続けるだけの人生が待っていることに嫌気がさしてしまうことを教えてくれます。
イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ
ハーバード。ビジネススクールで教鞭をとる教授が書いた本ですが、難しい経営学を説いたものではありません。
仕事を選ぶ際には収入や名誉だけで決めるのではなく、自分にとってどのような良い要因があるのかを見極めることが大切であることをわかりやすく説明してくれます。
著書では、仕事には、安定性や上司などの人的環境、ステータス、収入など、なければ不満に感じる「衛生要因」とやりがいや評価、自己成長や責任感など、自らの満足度を上げてくれる「動機付け要因」の2つがあるとしています。
一見、自分を満足させてくれる動機付け要因に入りそうな収入が実は衛生要因であり、決して高い収入がやりがいや幸福感につながらないという視点は面白いのではないでしょうか。
自分にとって本当に大切な物とは何かを考えさせてくれる1冊です。
嫌われる勇気
これまでも人間関係で苦労してきたという就活生も多いでしょうが、それは単なる序章であり社会に出てからが人間関係に悩む本番と言えるでしょう。
この本は、日本にアドラー心理学を広めるきっかけとなったベストセラーです。
職場では個人ではなく集団のなかで生活することを強いられるものであり、コミュニケーション能力が優れている人であっても、対人関係に悩んだり傷ついたりすることはあります。
アドラー心理学では、全ての悩みの根源は人間関係にあり、悩みは他人がつくるものではなく自分自身の問題だとしています。
他者と自分を比較したり、他者からの評価を気にしていたりしては、自分が自分ではなくなり他人のために生きることになってしまいます。
この本は、「他人ではなく過去の自分と比較してどれほど成長できるか」「今を真剣に生きることがどんなに大切なことか」など、人間関係の悩みを抱えがちな時期の就活生に多くの示唆を与えてくれるものとなるでしょう。